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選び方・比較20代の選択
Dr. 大木沙織

こんにちは、皮膚科医の大木沙織です。

20代の方は、ご家族に付き添われて来ることも、ひとりで静かに来ることもあります。どちらの方も、最初に口にされるのは「まだ大丈夫ですよね」という一言です。

正直なところ、大丈夫かどうかは年齢では決まりません。抜けた毛を1本つまんで見せてもらえれば、その場でかなりの見当がつきます。

不安を抱えたまま何年も様子を見るより、一度確かめてしまったほうが気持ちは軽くなります。

20代の育毛剤は年齢ではなく抜け毛の質が変わった時点で始めるもので、細く短い毛が増えてきたなら、そこが動きだしの合図です。

若い世代の薄毛には遺伝だけでなく、就職や生活の変化による負担も重なります。頭皮の皮脂が多い年代でもあるので、洗い方を整えてから製品を選ぶほうが近道です。

選ぶ条件は、安全な成分・続けられる価格・毎朝使える手ざわりの3つに絞れます。周囲に気づかれにくくする工夫と、受診に切り替える目安まで整理しました。

執筆・監修医師

大木皮ふ科クリニック 副院長 大木 沙織

名前:大木 沙織
大木皮ふ科クリニック 副院長
皮膚科医/内科専門医/公認心理師
略歴:順天堂大学医学部を卒業後に済生会川口総合病院、三井記念病院で研修。国際医療福祉大学病院を経て当院副院長へ就任。

所属:日本内科学会

20代の育毛剤はいつから始めるのが正解か

毛包が繰り返せる生え変わりの回数に限りがあり乱れが続くほど早く減ることを比べた図解

始めどきは誕生日では決まらず、抜けた毛が細くなっていないかどうかが、いちばん確かな合図になります。

年齢ではなく抜け毛の質で決める

1日100本前後の抜け毛は誰にでもあるものなので、本数を数えるだけでは進み方を判断できません。抜けた毛が細く短いものに変わり、それが数週間続くようなら、髪の入れ替わりが乱れ始めた合図です。

見るところしばらく様子を見てよい早めに始めたい
抜けた毛の太さ太く長い毛が中心細く短い毛が混じる
続いている期間数日から1週間数週間から数か月
生え際とつむじ見た目に変化がない地肌が透けて見える

早く始めるほど土台を残せる

毛包が繰り返せる生え変わりの回数には限りがあり、乱れた状態が長く続くほど、その回数を早く使い切ってしまいます。今ある毛を保つほうが、減ってから増やそうとするよりも手数は少なくて済むでしょう。

20代男性が早期対策として育毛剤を始める理由は、この毛包の使える回数に限りがあるからです。若ハゲの予防が必要かどうかのタイミングも、年齢ではなく抜け毛の質のほうで決まってきます。

30代に入る前に土台を作っておく

30代40代になると皮脂の質や頭皮の硬さが変わり、育毛剤に求める役割も移っていきます。20代のうちに土台を整えておけば、次の年代で打てる手はその分だけ増えるでしょう。

若ハゲの原因は遺伝だけではない|20代に育毛剤が要る理由

若い世代の薄毛が遺伝と生活習慣の2つの要因が重なって進むことを表した図解

家系を理由にあきらめる方がいますが、遺伝が決めるのは受け取りやすさまでで、引き金は生活の側にもあります。

遺伝が決めるのは男性ホルモンへの反応

受け継がれるのは薄毛そのものではなく、男性ホルモンから作られるDHTに毛包が反応しやすい体質のほうです。同じ体質を受け継いでいても進み方や始まる年齢には幅があるので、家系だけで先を決めつけないでください。

社会人になった年は抜け毛が増えやすい

睡眠が削られて食事も偏る時期には、髪に回る材料と血流の両方が落ちてしまい、喫煙が重なれば頭皮の巡りはさらに悪くなります。

将来ハゲたくない20代男性にとって、遺伝リスクは予防特化型の育毛剤を選ぶ理由になります。新社会人の薄毛対策では、ストレスや生活習慣の乱れという社会人ならではの要因も重なります。

20代の頭皮は皮脂が多い|育毛剤の前に洗い方を整える

ベタつきから洗いすぎ乾燥皮脂の増加へと巡る20代の頭皮の悪循環を表した図解

皮脂の分泌はこの年代でいちばん多くなるので、土台が荒れたままでは何を足しても届きません。

ベタつくからと洗いすぎると内側の水分まで奪われ、乾燥と皮脂の多さが同時に起きる状態になりがちです。すすぎ残しはかゆみやフケにつながるので、洗う回数を増やすより、一度でしっかり落とし切るほうを優先してください。

20代の頭皮の特徴は、皮脂の量の多さと、洗いすぎでインナードライになりやすい点にあります。この年代の頭皮の性質を押さえておけば、製品選びの前に直せる部分が見えてくるでしょう。

20代におすすめの育毛剤を選ぶ3つの条件

この年代は予防が目的なので、強さよりも続けやすさで選ぶほうが結果につながり、見るところは3つに絞れます。

  • 成分 … 医薬部外品の範囲で、抗炎症と血行促進が入っているか
  • 価格 … 1か月あたりに直して、学生や新社会人でも払い続けられるか
  • 使用感 … 朝のセット前に使っても、乾きが早く手がベタつかないか

副作用が不安なら医薬部外品から

副作用が怖いと感じる20代の方には、医薬部外品の育毛剤から始める形が合っています。センブリエキスやグリチルリチン酸2Kは作用が穏やかで、頭皮の状態を整える方向に働く成分です。

月3000円以下でも選択肢はある

月額3000円以下の育毛剤でも、有効成分が入っていれば予防の役目は十分に果たせます。広告費をかけていない製品や詰め替えのある製品を選べば、続けやすい価格帯に収まるでしょう。

ワックスを使う日でも使える

ワックスと併用できる育毛剤なら、朝のセットの前に挟んでも邪魔になりません。乾かないうちに整髪料を重ねると毛穴をふさいでしまうので、しっかり乾かしてからワックスに移ってください。

周りに気づかれたくない20代のための育毛剤

使っていることを知られたくないという気持ちは珍しくなく、続けるための条件として考えてよい部分です。

彼女や家族にバレない工夫としては、ボトルデザインの選び方と洗面所での置き場所が要になります。恋人と暮らしている方は、育毛剤と分かりにくい容器の製品を選ぶ方法もあります。

20代でAGA治療に切り替える目安|育毛剤で粘る限界

半年で変化なし生え際の後退細い毛の増加という3つの目安で受診に切り替えることを示した図解

予防の範囲を超えているなら、早めに医療へ渡したほうが結果は早く出ますし、線引き自体ははっきりしています。

半年続けても抜け毛が減らない、生え際の後退が目に見える、細く短い毛が抜け毛の3割を超える。このどれかに当てはまるなら、20代でもAGA治療と育毛剤のどちらを選ぶか、医師に診てもらう段階です。

よくある質問

20代で育毛剤を使い始めるのは早すぎませんか?

早すぎるということはありません。抜けた毛が細く短くなってきたのなら、その時点が始めどきです。医薬部外品の育毛剤は今ある髪を保つための製品なので、年齢ではなく毛の質を目安にして、変化が小さいうちに使い始めてください。

若い世代の薄毛は遺伝で決まってしまうのですか?

受け継がれるのは男性ホルモンへの反応しやすさであって、進み方や始まる時期まで決まっているわけではありません。睡眠不足や喫煙、偏った食事が重なると進みは早くなります。生活の乱れを整えるのは、育毛剤と同じくらい意味のある対策でしょう。

20代の育毛剤は何を基準に選べばよいですか?

医薬部外品かどうか、1か月あたりの費用が続けられる範囲か、朝のセットを邪魔しない使い心地か。この3つで絞れます。予防が目的の年代なので、強い作用より毎日続けられるかどうかを優先してください。

育毛剤を使っていることを彼女や家族に知られたくありません。

無香料か香りの弱い製品を選び、育毛剤と分かりにくい容器のものにすると気づかれにくくなります。洗面所ではなく自分の引き出しに置き、髪をよく乾かしてから就寝すると枕にも残りません。隠し続ける負担が大きいなら、伝えてしまうほうが楽な場合もあります。

20代で薄毛が進んだ場合、育毛剤だけで足りますか?

地肌が透けて見える、生え際の後退がはっきりしている段階では、医薬部外品の範囲では追いつきません。半年使って変化がないときも同じです。皮膚科やAGA外来で進行の程度を診てもらったうえで、続けるか切り替えるかを決めてください。

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