個人輸入薬の副作用は救済対象外?医薬品副作用被害救済制度とは
医薬品副作用被害救済制度はどのような薬が対象になりますか?

医薬品副作用被害救済制度の対象となるのは、日本国内で薬機法に基づいて承認・許可された医薬品です。病院やクリニックで処方された薬のほか、薬局やドラッグストアで購入した一般用医薬品(OTC医薬品)も含まれます。

ただし、抗がん剤など一部の薬は制度の対象外になる場合があります。また、添付文書の用法・用量を守って使用した「適正使用」であることが給付の条件です。

個人輸入したフィナステリドで副作用が出た場合、救済給付を受けることはできますか?

残念ながら、個人輸入で購入したフィナステリドで副作用が発生しても、医薬品副作用被害救済制度による給付は受けられません。個人輸入薬は日本国内での製造販売承認を得ていないため、制度の対象外と判断されます。

副作用の治療費は全額自己負担となり、障害が残った場合の年金給付もありません。このリスクを踏まえると、医師の処方で正規品を使用するほうが安全です。

AGA治療薬の個人輸入は法律で禁止されていますか?

AGA治療薬を自己使用の目的で個人輸入すること自体は、現在の法律では禁止されていません。薬機法では、自分で使うための少量の輸入を認めており、一定の範囲内であれば税関を通過することが可能です。

しかし「合法であること」と「安全であること」はまったく別の話です。法律で認められているからといって品質が保証されるわけではなく、副作用が出ても救済制度の対象にはなりません。法的に許可されているという事実が、健康上のリスクを消してくれるわけではないのです。

PMDAへの副作用被害救済の申請はどのように行いますか?

PMDAへの申請は、まず主治医に副作用に関する診断書の作成を依頼するところから始まります。診断書に加え、副作用の原因と考えられる薬の情報、使用期間、症状の経過などを記載した申請書を準備してください。

必要書類をそろえたら、PMDAの健康被害救済部に郵送します。申請後はPMDAが因果関係を審査し、厚生労働大臣の判定を経て給付が決まります。不明な点はPMDAの相談窓口(0120-149-931)に電話すれば、手続きを案内してもらえます。

医薬品副作用被害救済制度の申請には期限がありますか?

はい、医薬品副作用被害救済制度の申請には期限が設けられています。医療費や医療手当の請求は、副作用による健康被害が生じた日から5年以内、かつ医療費の支給対象となる費用の支払いから2年以内に行う必要があります。

期限を過ぎると請求権が消滅してしまうため、副作用の疑いがある場合は早めにPMDAに相談されることをおすすめします。障害年金や遺族年金にも個別の請求期限がありますので、PMDAの窓口で詳しく確認してください。

参考文献

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この記事を書いた人

大木沙織のアバター 大木沙織 医療法人緑生会 大木皮ふ科クリニック副院長

名前:大木 沙織
大木皮ふ科クリニック 副院長
皮膚科医/内科専門医/公認心理師
略歴:順天堂大学医学部を卒業後に済生会川口総合病院、三井記念病院で研修。国際医療福祉大学病院を経て大木皮ふ科クリニック副院長へ就任。

所属:日本内科学会

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